Apple Musicのロスレス・ハイレゾを手軽に聴くために必要な物とは

2021/05/19

Apple Musicがロスレス・ハイレゾオーディに対応して、音楽ストリーミングは高音質な音源で楽しむのがあたりまえになりました。

いつも手元にあるiPhoneで、手軽にロスレス・ハイレゾ音楽を楽しむ方法を紹介します。

Apple Musicについて

Apple Music は、iPhoneに標準で搭載されている「ミュージック」アプリで利用できる音楽ストリーミングサービスです。

音楽ストリーミングというのは、曲の音源データをiPhoneの中に保存しておかなくても、サーバーからデータを読み込みながら再生できるというサービスです。

Apple Music は

  • 個人: 980円/月
  • 家族: 1,480円/月

の固定料金で、何曲でも何回でも音楽を再生して自由に聞くことができるサブスクリプション型音楽サービス(サブスク)です。

昔はCDとかアルバムという単位で楽曲を購入してiPhoneの中に音源データを保存して音楽を聴いていましたが、音楽ストリーミングが普及したおかげで、低価格で音楽が聴き放題になりました。

ちなみに、楽曲を提供しているアーティストには、再生回数によって料金が支払われる仕組みになっているので、ユーザーとアーティストの両方にメリットがあります。

ロスレスオーディオ・ハイレゾ音源って何?

それでは、Apple Musicで聴くことができるロスレスオーディオとかハイレゾ音源ってなんでしょう?

かつては音楽のダウンロード販売やストリーミング再生サービスでは、圧縮音源を使うのか普通でした。AACとかMP3という形式での圧縮です。

データのサイズが小さくなるので、通信回線にかける負担が小さくなるというメリットがありますが、圧縮によって耳に聞こえにくい部分が間引きされて失われる音の情報があるので、音質面ではCDに敵わないという問題がありました。

インターネットの通信環境が整備されて、もう圧縮音源じゃなくても回線が逼迫するという心配も少なくなったということでしょうか、非圧出の高音質な音源を日常的に使えるようになったんです。

ロスレスとは

ロスレス音源というのは、上記のような圧縮によって音のデータが失われていない、CDの音質そのままの音楽データのことを言います。

データを失う = ロス
失わない = レス

「キャッシュレス支払い」とか、〜がないという意味で「レス」という言葉を耳にする機会があると思います。

ロスレスというのは、「データの損失(ロス)がない(レス)」という意味です。

Apple Music では

・16bit/44.1KHz(CDの音質)〜24bit/48KHz

を「ロスレス」と表示します。

ハイレゾとは

ハイレゾというのは、ハイレゾリューション(高解像度)の略です。

音楽の場合は、CDを超える情報量の音源のことをハイレゾと言います。

Apple Music では

・24bit/48KHz を超えるもの

を「ハイレゾ」と表示します。

ハイレゾの仕組みについては別の記事で詳しく解説しましたので、興味がある方はそちらも読んでいただけると嬉しいです。

コーデックはALAC

コーデックというのは、音楽データの保存形式です。

画像であればJPEGとかPNGとかRAWといった保存形式がありますが、そういったデータの保存方法の違いの音楽版です。

ハイレゾ音源にもFLACとかDSDとかいくつかのコーデックがありますが、Apple Musicで採用している音楽コーデックはALAC(Apple Lossless Audio Codec)という、アップルが開発した元の音のデータを失わないままファイルのサイズを(少しだけ)小さくできる圧縮ファイル形式です。

ハイレゾ音楽の販売などでよく使われているFLACとほとんど同じものです。

Apple 製品は昔からALACに対応しているので、iPhone・iPad・Macなどで何もしなくても再生可能です。

実はiPhoneは古い機種からずっと、48KHz/24bit というハイレゾ音源の再生に対応しています。

ALACで作成した48KHz/24bitのハイレゾ音源をiPhoneに転送すれば、ミュージックアプリで何もしなくても再生可能なんです。

ロスレス・ハイレゾをiPhoneで聴くには

Apple Musicのストリーミングでロスレス・ハイレゾを聞くにはどうしたら良いのでしょうか。

設定

iPhoneでロスレス・ハイレゾのストリーミングを聴くには、一つだけ設定が必要です。

設定アプリ > ミュージック > オーディオの品質

で「ロスレスオーディオ」をオンにします。

各通信環境ごとに音質の上限を設定できます。

標準設定では「ロスレス」が上限として設定されています。これで音質は十分良いです。

ハイレゾ音源を使いたい場合は、通信環境のところで「ハイレゾロスレス」を選択します。

これで通信回線の状況に合わせた解像度のストリーミング配信が行われるようになりますので、安定したWi-Fi環境など高速な通信状況で高音質な音楽を楽しみましょう。

ロスレス・ハイレゾを聞くには有線接続のイヤホンを使う

Bluetooth接続の場合、iPhoneでは一旦AACに変換してからイヤホンやヘッドホンに転送されますので、AirPodsなどワイヤレス機器ではロスレス・ハイレゾを楽しむことができません。

無線に慣れてしまった今となっては有線接続に戻れるかい!って思うかもしれませんが、ロスレス・ハイレゾの高音質を楽しむためにはケーブルでつなぐイヤホン・ヘッドホンが必要です。

高音質だけど安価なイヤホン

完全ワイヤレスのイヤホンが普及して、手頃な価格で買える製品も増えていますが、音楽を高音質で楽しむことに関してはまだ有線接続が有利です。

そして、ひと昔前なら3万円越えの金額を支払わないと買えなかったような高音質なイヤホンが、今は数千円で手に入ります。いい時代になったもんだ。

迷ったらこの中から選んでおけば後悔しないという高音質・低価格なイヤホンとして、個人的には下記のものをお勧めします。

ほんと、すごくいい音を聴かせてくれますよ。

Lightning接続のDAC

iPhoneの現行機種にはイヤホンジャックがないので、ラントニング端子に接続する変換アダプターが必要になります。

音楽のデジタルデータを音声というアナログな情報に変換するチップのことをDAC(Digital Audio Converter)と言います。

少し前の機種ならApple純正の変換アダプターが付属していましたが、今販売されている機種には付属しないので、別途用意する必要があります。

1,000円で買えて値段が安いし小さくて便利なので、これを使ってもいいのですが、音質については悪くないけど特別良いわけでもないという感じです。

より良い音で聴くためには、音楽データを音声に変換するDACを高性能なものにすると良いです。

ライトニング端子に接続できる製品が色々と販売されていますが、Apple が提唱する接続規格であるLAM(Lossless Audio Module)という規格に対応した製品が、iOSのバージョンアップがあっても対応していけるので安心です。

おすすめの製品を紹介した記事はこちら

USB 接続のDAC

Lightning 接続のDACでも充分に高音質ですが、最高出力でロスレスです。

ハイレゾを聴くためには、USB 接続のDACが必要になります。

最近は小型で低価格でも高音質なUSB DACがあります。Lightning接続のDACよりも種類も豊富です。

USB接続のDACは選び放題なのは嬉しいのですが、iPhoneに接続するためには、LightningからUSB-Cに変換するアダプターが必要です。

通信環境も大切

ロスレス・ハイレゾ音源をストリーミングで楽しむためには、通信回線の環境も重要です。

AACなどのロッシー圧縮音源と比較して、一曲あたりのファイルサイズが大きくなってしまうので通信量が増大します。

これは高音質化することの代償ですね。

基本的には、パケット通信(ギガを使う電話回線での通信)ではこれまで通り圧縮音源+ワイヤレスで音楽を楽しんで、自宅のWi-Fiなど安定した高速通信環境にいる時だけロスレス・ハイレゾでストリーミング再生+有線イヤホンにするという使い方が現実的だろうと思います。

圧縮音源であればiPhoneの中にキャッシュしておいても容量的に大きな負担にはならないと思います。

音楽ストリーミングでギガをどれくらい使うかについては別の記事にまとめてあります。

外出時もパケット通信でハイレゾを聴きたいということであれば、ahamoのような低価格な大容量プランの契約にするとか、いっそのこと無制限のプランにする事も考える必要があると思います。

通信速度がファイルサイズに追いつかないとどうにもならないので、ミリ波を使った5Gだとより嬉しいかな。

聴きたい曲がロスレス・ハイレゾに対応しているか確認する方法

聴きたい楽曲がロスレス音源やハイレゾ音源を提供しているかどうかは、アルバムアートワークを見るとわかりやすいです。

アートワークの下に

  • Dolby Atmos
  • ロスレス or ハイレゾロスレス
  • Apple Digital Master

のマークが表示されます。

このマークの部分をタップすると、その音源ついての説明が表示されます。

ロスレス・ハイレゾ音源の場合、どれくらいの解像度の音源なのかについて上の画像の例では「最大24bit/48kHz」と表記されています。

これはApple Musicというストリーミングサービスでの最大値であって、実際の楽曲の解像度は再生しながら楽曲ごとのバッジをタップして確認する必要があります。

この曲の場合、実際に提供されいる解像度は24bit/44.1kHzでした。

24bitであればかなりの高音質なので、何kHzなのかはあんまり気にする必要はないと思います。

Mac の場合は追加機器不要

Mac の場合は標準搭載のヘッドホンジャックに有線イヤホン・ヘッドホンを接続するだけで、充分に高音質な音で音楽を聴くことができます。

特にMacBook Proでは高品質な出力ができる設計になっているので、USB接続の外部DACなどを接続する必要はほぼないと思います。

内臓の出力と外部DACとの差は、音の傾向に対する好みの違い程度しかないと個人的には思います。

空間オーディオ(立体音響)にも対応

Apple Musicでは、ロスレス・ハイレゾ音源に対応すると同時に、Appleが「空間オーディオ」と呼ぶ立体音響にも対応しています。

空間オーディオを楽しむには

空間オーディオはドルビーアトモスの技術を使っていて、立体音響に関してはすべてのイヤホン・ヘッドホンで楽しむことができます。

ダイナミック・ヘッドトラッキングを含む完全版の空間オーディオを楽しむには、Apple製とBeats製のイヤホンに使われているH1チップかW1チップを搭載したBluetoothイヤホン・ヘッドホンで体感できます。

対応機種は

  • AirPods
  • AirPods Pro
  • AirPods Max
  • BeatsX
  • Beats Solo3 Wireless
  • Beats Studio3
  • Powerbeats3 Wireless
  • Beats Flex
  • Powerbeats Pro
  • Beats Solo Pro

など。

ここでポイントなのは、H1チップだけではなくW1チップ搭載製品も含まれるので、初代AirPodsにも空間オーディオ対応が広がりました。

まだまだ初代AirPodsを愛用している人には朗報ですよね。

空間オーディオの詳細についてはこちらの記事をどうぞ。

iTunesに続く音楽体験の革命

Appleはかつて、iTunesというソフトウエアを使って音楽を聴く体験そのものを大きく買える革命を起こし、iTunesミュージックストアで音楽の購入方法を大変革しました。

追加料金なしでロスレス・ハイレゾの高音質音楽を身近なものにすること、そして空間オーディオによる立体音響を日常のものにすることで、もう一度音楽を楽しむ体験・環境に革命を起こしています。

Apple Musicのロスレス・ハイレゾ音源を手軽に楽しむには、この記事で紹介した低価格なLAM搭載DACとイヤホンの組み合わせが安価で満足感も高いと思いますのでおすすめです。

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