【完全版】AirPods Proの使い方・操作方法・便利機能
AirPods Proのケースのフタを開けると、あっさりとiPhoneにペアリングされて使える状態になりましたが、ボタンもタッチパネルもない、あまりにもシンプルなこのイヤホン。
さて、どうやって使うんだろう?
というわけで、AirPods Proの使い方・操作方法・設定方法・便利機能を全てまとめました。
(ブックマークかホーム画面に保存することをオススメします)
AirPods Proの各部の名称
AirPods Proの各部名称としては、まず覚えるべきなのは「ステム」がどこなのかですね。そのほかは、本体というかドライバー部分、イヤーチップを覚えておけば大丈夫。
AirPods Proの操作に使うのは、基本的にステムの部分です。通称「うどん」。
ステムは感圧センサーになっていて、指でつまんでぐっと押すと反応します。
押された圧力を感じるので、手袋をしていても大丈夫。
このステムの先端に、通話やSiriで使うマイクがあります。
AirPods Proの基本操作
AirPods Proはシンプルな構造ですが、簡単な操作でそれなりにいろんなことができます。
音楽の再生・停止
・ステムの1回押し
AirPods Proのステムを1回押すと、音楽の再生が始まります。再生される曲は、最後に選択していた曲やプレイリストです。
選択したものがない場合は、ライブラリーの最初から再生されます。
音楽を再生しているときにステムを1回押すと、再生が停止します。
音楽の選曲(次の曲・前の曲)
・ステムの2回押し
音楽を再生しているときに、ステムを2回押すと次の曲に移ります。
音楽を再生しているときに、ステムを3回押すと前の曲に移ります。
ノイズキャンセリングと外音取り込みのモード変更
・ステムの長押し
ステムを2秒程度押し続けると、ノイズキャンセリングと外音取り込みのモード切替ができます。
ノイズキャンセリングモードには「オフ」もありますが、初期設定ではステム操作では選択できません。
音量を調節する
AirPods Proの場合、ステムの操作では音量の調節ができません。
AirPods Proで音量を調節するには、音声で操作します。「ヘイSiri、音量を上げて」とか「ヘイSiri、音量を下げて」と言います。
これはまどろっこしいので、iPhoneを取り出して音量操作をした方がよいのではないかと思います。
ボリュームの調整方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ iPhoneの音量を細かく微調整して快適に音楽を聴く方法3つ
電話する: AirPods Proでハンズフリー通話
AirPods Pro装着中に着信があったとき
AirPods Proを装着しているときに電話の着信があると、iPhoneがマナーモードかどうかに関係なく、AirPods Proの中だけで着信音が聞こえます。
Siriが電話をかけてきた人の名前を読み上げた後に、着信音が聞こえます。連絡先.appに登録がない人の場合は、Siriが「不明な発信者」といった後に着信音が鳴ります。ちなみに、連絡先.appの読み仮名は、カタカナじゃないとSiriは読めません。
電話に出る場合は、ステムを1回押します。
ステムを2回押すと、相手には「通話中または通信中」と表示されて、今は電話に出られないということを知らせます。
通話中にステムを1回つまむと、電話を終了します。
AirPods Proを装着しているときに電話があった場合は、ステムの操作をするだけで通話から終了まで完結します。
通話のマイクは、ステム(うどん部分)にあります。口から大分離れているように感じますが、しっかり声を拾ってくれます。
AirPods Pro装着中に電話をかけるとき
AirPods Proを装着している状態で、連絡先.appに登録してある人に電話をかけるときは、「ヘイSiri、○○に電話をかけて」と言います。
連絡先.appに登録していない場合は、「ヘイSiri、電話をかけて」というと、「どなたにかけますか?」と確認されるので、電話番号を読み上げます。
Siriが電話番号の音声を認識すると、電話を発信します。
AirPods ProでSiriを呼び出す
ここまで何度か登場しているので、もう皆さん知っていると思いますが、AirPods Proを装着した状態でSiriを使うには、「ヘイSiri」と言うだけです。
Siriが起動したら用事を話します。
通常のSiriの使い方と同じで、最初から用事を話しても大丈夫です。例えば「ヘイSiri、今日の天気を教えて」「ヘイSiri、10時に会議室とリマインドして」といった感じ。
AirPods Proの設定
AirPods Proの設定を変更するには、iPhoneの設定.appのBluetoothから、設定したいAirPods Proの「i」マークをタップします。
AirPods Proに名前をつける
「i」マークをタップして表示された設定画面で、「名前」をタップするとAirPods Proの名前を変更できます。
標準設定では自分の名前になっていると思いますが、ここを自由に変更できます。
とはいえ、あんまり攻めた名前にしてしまうと、誰かに見られたときにイタいのでほどほどに。
ノイズコントロールの変更
ノイズコントロールでは、今現在の状態を変更できます。
選択肢は3つ。
- ノイズキャンセリング
- オフ
- 外音取り込み
ノイズキャンセリングはAirPods Proの目玉機能ですね。周囲の様々な音を消して、静寂に包まれます。
オフは何もしないモードです。AirPods Proの純正イヤーチップはあんまり遮音性が高くないので、オフにすると結構周囲の音が聞こえます。
外音取り込みもAirPods Proの目玉機能で、まるで何も装着していないみたいに周囲の音が聞こえます。
AirPods Proのステムを長押しした時の動作
ステムを長押ししたときにモード変更がされますが、これの内容を変更できます。
標準設定ではノイズキャンセリングと外音取り込みの二つに設定されていて、ステムを長押しするたびにこの二つの間で切り替わります。
設定画面では、ノイズキャンセリングのオフを追加することも可能です。3つの設定で順次切り替わるようにできます。
ほとんど需要はないと思いますが、オフと外音取り込みの組み合わせとか、ノイズキャンセリングとオフの組み合わせにもできます。
さらに、ステムを長押ししたときの動作の設定は、左右で別々にもできます。
例えば、左にはノイズキャンセリングモードの切り替え、右にはSiriの起動を設定する(もちろん逆もOK)ことができます。
イヤーチップ装着テスト
イヤーチップ装着テストでは、今使っているイヤーチップのサイズが適切かどうかを調べてくれます。
Appleらしい気遣いの機能だと思いますが、あんまり性能としてはよくありません。僕の場合、どのサイズのイヤーチップを装着しても合格しました。
自動耳検出
AirPods Proは、本体部分に搭載されているセンサーで、耳に装着されているか検出しています。
この機能によって、AirPods Proを装着したら自動で音楽を再生、外したら自動で停止という動作ができるようになっています。
自動耳検出をオフに設定すると、上記の自動再生と停止ができなくなります。この場合、音楽の再生と停止の操作を手動で行う必要があります。
ここをオフにする理由はたぶんないので、オンのままにするのがよいと思います。
「聴覚」機能をコントロールセンターに追加する
AirPods Proに関する各種機能の設定を、簡単に変更できるようになります。
コントロールセンターに設定されていない場合は、
設定アプリ > コントロールセンター
の中で、「聴覚」の左の「+」ボタンをタップします。
コントロールセンターの中での表示順は、右にある三本線を使って移動します。
会話を強調する機能で簡易補聴器に
AirPods Proの外音取り込みモードには、「会話を強調」というモードがあります。
これは、AirPods Proの指向性マイク(ビームフォーミングマイク)を使って、目の前にいる人の声を聞き取りやすくしてくれる、便利機能です。
例えば、ザワザワとして周囲がうるさいときに、話し相手の声をしっかり聞き取りたい場面で役立ちます。
設定方法
AirPods ProをiPhoneに接続します。一度音楽を再生するなど、iPhoneとAirPodsが確実に接続した状態にします。
設定アプリを立ち上げて、
アクセシビリティ > AirPods > オーディオアクセシビリティ設定 > ヘッドフォン調整
と進んで、ボタンをオンにします。
いろんな設定項目が下に現れるので、スクロールして「外音取り込みモード」を選択します。
「外音取り込みモードのカスタマイズ」をオンにします。
下の方に「会話を強調」というボタンがあるので、オンにします。
使い方
会話を聞き取りたい場面で、外音取り込みモードにします。それだけ。
これがオンの状態だと、音の方向性が不自然になるので、会話ではないときはオフにすると良いです。
設定アプリだと階層が深くて面倒なので、コントロールセンターからオン/オフを切り替えると便利です。
耳マークのアイコン(聴覚)をタップして、下にスクロールすると「会話を強調」のオン/オフができます。
ちょっと賑やかなお店で、店員さんの声をしっかり聞き取りたいときにも便利です。
ライブリスニングをベビーモニターとして使う
ライブリスニングというのは、AirPods Proが接続しているiPhoneやiPadのマイクを利用して、周囲の音を聞き取りやすくする機能です。
大きなテーブルの会議室で、相手の声を聞き取りやすくするとか、感染症対策で少し距離をとって会話するときに相手の声を聞き取りやすくする、といった使い方ができます。
Bluetoothの電波が届く範囲なら音声を聞けるので、隣の部屋で寝ている赤ちゃんの近くにiPhoneを置いて、泣いていたりむせたりしているときにすぐに気づけるようにする、というベビーモニターとして使うこともできます。
この機能は、外音取り込みモードだけではなく、ノイズキャンセリングがオンの状態でも使えます。
使いたい場合は、コントロールセンターの聴覚をタップします。
ライブリスニングの項目か、アイコンのどちらかでオン/オフを切り替えます。
AirPods Proでステレオを空間化する
AirPods Proを使うと、通常のステレオ音源を空間オーディオ化して、立体音響として楽しめます。
ステレオ音源を空間化するには、iPhoneのコントロールセンターから設定します。
→ AirPods Pro/Maxでステレオを空間化して立体音響に変換
ステレオを空間化する機能は、Apple Music専用ではありません。Spotify, Amazon Music, YouTube Music など、ステレオ音源を提供するすべてのサービスやアプリで利用可能です。
→ AirPods Pro/MaxならSpotifyで空間オーディオを楽しめる
→ AirPods Pro/MaxならYouTubeで空間オーディオが楽しめる
ダイナミック・ヘッドトラッキングをオン/オフにする
空間オーディオで音楽を聴いていると、ダイナミック・ヘッドトラッキングが邪魔です。余計なお世話です。
そんなときは、ヘッドトラッキングだけオフにしましょう。
でも、ダイナミック・ヘッドトラッキングをオフにすると、空間オーディオの立体感がちょっとだけ低下します。立体感を最大限リアルにしたい場合は、オンにしましょう。
設定方法は、コントロールセンターのボリュームコントロールをロングタップします。
画面下の「空間オーディオ」アイコンをタップします。
「固定」か「ヘッドトラッキング中」を選択して、ヘッドトラッキングをオン/オフします。
詳細についてはこちらの記事でどうぞ。
→ ヘッドトラッキングとは空間オーディオの立体感を補正する機能です
AirPods Proの音質を調整する
AirPods Proの音質を、好みに合わせて調整するには2種類の方法があります。
イコライザを使う
AirPods Proの音質は、フラットで素直です。どこかの音域を強調するといった音作りはされていなくて、優等生な万能選手という感じ。
ただ、音楽のジャンルによってはちょっと物足りないと感じる場面もあるかも。
そういう場合は、イコライザーを使って調整しましょう。
設定アプリを立ち上げて、
ミュージック > イコライザ
と進みます。
聴きたい音楽のジャンルに合わせて選択するか、各設定の特性で好みのものを選びます。
イコライザーの詳細についてはこちらの記事をどうぞ。
→ Apple Musicイコライザのおすすめな使い方で音質向上
ヘッドフォン調整を使う
サードパーティー製のイヤホンでは、専用のアプリを使って音質の設定ができる場合が多いです。
AirPods Proにも、実は結構細かい設定ができるようになっています。
設定アプリを開いて
アクセシビリティ > オーディオ/ビジュアル > ヘッドフォン調整
と進んで、「ヘッドフォン調整」のボタンをオンにします。
「カスタムオーディオ設定」から、サンプルの音を聴きながら自分の好みに合わせて音質を設定することができます。
カスタムオーディオ設定について詳細は、こちらの記事をどうぞ。
設定によるAirPods Pro の音質の変化について
個人的な印象ですが、AirPods Proは立体音響を聴くかステレオ音源を聴くかで、設定の向き不向きがあると思います。
- 空間オーディオ: 標準設定
- ステレオ音源: カスタムオーディオ設定をオン
空間オーディオを使う場合(Dolby Atmosの音源でも「ステレオを空間化」機能でも)、全てを標準設定にするのが最も高音質です。なので、「ヘッドフォン調整」はオフ、設定アプリ/ミュージックの「音量を自動調整」はオン、ダイナミック・ヘッドトラッキングはオンです。
ステレオ音源を使う場合は逆で、「ヘッドフォン調整」はオン、設定アプリ/ミュージックの「音量を自動調整」はオフがいいと思っています。
AirPods Proのバッテリー残量を確認する
バッテリーの残りが何パーセントなのか確認する方法は3つあります。
- ペアリングしているiPhoneの近くで、AirPods Proのケースのフタを開ける
- ケースのフタを開けているか、AirPods Proを耳に装着した状態で、ウィジェットを開く
- Siriに「AirPods Proのバッテリー残量は?」と聞く
イヤーチップの交換方法
AirPods Proのイヤーチップを交換する場合、指でしっかり持ってグッと引っ張ります。それだけ。
プチッと音がして外れます。
イヤーチップを装着する場合、サイズ違いの純正でもサードパーティの製品でも、装着部分の楕円形の形を合わせて、パチッと音がするまで押し込みます。
純正イヤーチップのサイズを変更するほかに、サードパーティ製のイヤーチップに交換することで、音質や遮音性の変化を味わうこともできます。
→ AirPods Pro が大変身するイヤーチップ「AZLA SednaEarfit Crystal」
→ AirPods Proをレベルアップするイヤーチップ「Symbio Eartips」
別のiPhoneとAirPods Proをペアリングする
すでにどれかのiPhoneとペアリングしているAirPods Proを、別のiPhoneにペアリングしたい場合は、ペアリングしたいiPhoneの近くでAirPods Proのケースの後ろにある小さなボタンを長押しします。
iPhoneの画面にペアリングモードの画面が表示されたら、指示に従って操作します。
シリアル番号を調べる
Apple Storeで修理をお願いするときなど、AirPods Proのシリアル番号を調べることが時々ありますね。
iPhoneの設定.app > Bluetooth > 調べたいAirPods Proの「i」マークをタップ
AirPods Proを接続していない状態ではすぐに表示されます。
接続している場合は、下の方にスクロールします。