新型iPhoneの俺的買い方 – SIMフリーとキャリア端末を比較して

2015/09/13

新しいiPhoneに買い換えるとき、自分はどうしているのか紹介します。iPhone 6s Plus を購入した時に書いた記事ですが、今もこの時と変わりません。ちなみに、画面が大きいPlusにしたのは、漢は無条件に「デカい・早い・強い」ものに憧れる生き物だからです。

iphone-6s-6s-plus

機種の選び方

正直、iPhone 6系のデザインは嫌いなんですが、表示される情報量が増えて便利になる大きな画面、デスクトップパソコンに迫る高速な処理性能、7000番台のアルミを使った強靱なボディという3要素がそろった iPhone 6s Plus は買うしかないだろ。

この時点で無印の iPhone 6s は選択肢に入りません。疑う余地なく、どうせなら画面は大きい方がいい。

そしてPlusだけカメラに光学手ぶれ補正が搭載されているのも魅力ですよね。iPhone はカメラとしての存在感も大きいですから、光学式の手ぶれ補正機能があると嬉しいですよ。ソフトウエア式の手ぶれ補正機能も十分な効果があって、実用上は問題ないと思いますが、やはり光学式の方がISO感度を低く抑えたまま手ぶれのない写真を撮影できるなど、安心感があります。

ストレージ容量で迷う人も多いようですが、特に悩むことなく64GBを選択。
その理由

  • 16GBは少なすぎて論外
  • 128GBも使い切らないでしょ
  • 32GBでも十分やりくりできたよ

というわけで、64GBもあれば十分余裕でやっていけると判断しました。

映画などをオフラインで楽しむために何本も保存するといった使い方には128GBあった方が心強いでしょうが、僕はそんな使い方をしません。カメラの画素数が上がったことで、写真一枚あたりの容量が増えましたし、Live Photoという3秒動画が写真に記録される機能も搭載されますし、動画撮影も4Kになったのでファイルの容量が大きくなる心配はありますが、iCloud にアップロードして本体にはサムネイルだけ保存するようになるわけだし、そのへんの容量で圧迫される心配はそんなに要らないのではないかと思います。

16GBだと、アプリのキャッシュなどでもある程度ストレージを使いますし、iOS のバージョンアップ時にすら容量不足になる心配もありますので、いくら何でも心許ない。

64GBと128GBの値段差は12,000円。128GBにしようか迷うなら、本体は64GBにしておいて差額分+ちょっとで Apple Care+ に加入しておいた方がいいんじゃないですかね。

Apple Care+ に加入しておくと、メーカー保証が2年に延長されるだけじゃなくて、水濡れや落下などの自損で壊してしまった場合でも、2回まで割安の金額で修理ができます。

iPhone 6系のデザインは、画面のガラスがラウンドして最前面にあるので、落としたときなどに最初にぶつかる部分がガラスになっているという場面が多くなります。以前のデザインのiPhoneを使っていて、ガラスを割ってしまうなんて経験が全くなかった人でも、iPhone 6系になってからは割ってしまったという話が沢山あります。うちのワイフもそうなんです。
iPhone 6s Plus の場合、ガラスが割れた場合の Apple での修理代金は16,800円ですが、Apple Care+ に加入している場合は11,800円で修理できます(2回まで)。
ガラスの修理だけだといまいちお得感がないのですが、水濡れや落下などで壊れてしまった場合、メーカー保証の対象外の修理になるのでiPhone 6s Plusは38,800円になってしまいますが、AppleCare+の加入者は14,800円で修理できます。Appleの修理は実質新品交換なので、もしもうっかり事故で壊してしまった場合には嬉しいですね。

iPhone はとても丈夫なので、落下程度で本体が動かなくなるような壊れ方をする心配はほとんどありませんが、水濡れに関しては十分あり得ますよね。一番よく聞く話は、うっかりトイレに落としてしまった orz というやつ。そもそもトイレになんか持っていかねぇよ、という人も、近年頻発するゲリラ豪雨のような突然の大雨で、気づかないうちに濡れていた!という事が起きる可能性は十分ありますよね。

ガッツリ値上がりしたし、修理の時の自己負担額も増えてお得感が薄れてしまったAppleCare+ですが、まだ加入を検討する価値はあると思います。だって、iPhone 6系のデザインになってから値上げせざるを得ないくらい修理の利用が増えたということですよね、きっと。
https://iphone-lab.net/applecare-for-iphone-432867/

料金の比較

僕の場合、すでに MVNO の格安SIM (IIJmio) を使っているので、もし大手通信キャリア3社のどれかを選んだ場合、電話番号を変えたくないのでMNPを使ったとしても新規扱いになるはず。

次に、僕は通話は全くといって良いほど使いません。家族やiPhoneユーザーの友人とは FaceTime や FaceTime Audio で通話しますし、iPhoneユーザーじゃない友人達は LINE とか Slype とか Facebook とかで無料通話ができますよね。

そういった条件で考えると、キャリアの無料通話付きのプランって無駄だらけ。お金を払う価値無しです。

では、iPhone 6s Plus 64GB を購入して、2年間使った場合のトータルの出費を計算してみましょう。

現状の IIJmio を使い続けた場合

IIJmio (音声通話機能付きSIM+3GBのパケット通信)
本体代金: 119,664円
通信費: 41,472円(1,728円 x 24ヶ月)
2年間の合計: 161,136円

通話機能付きのSIMの利用料金が、月額1,600円+消費税。これで高速通信が3GBまで使えます。
https://iphone-lab.net/mvno-iijmio-427673/

この金額を基本に、各大手通信キャリアで最安値となるプランで考えてみます。

au (スーパーカケホ+3GB)

月額: 6,200円 (税込み6,696円)
機種代金: 1,740/月 (割引済みの金額)
2年間合計: 202,464円

auが新しく発表した、かけ放題プランです。一回あたりの通話が5分未満であれば、通話料金が無料というヤツ。その代わり、月額の基本料金が1,700円になります。auの場合はこれにパケット通信の容量が少ない3GBのプランを組み合わせることができるので、かなり維持費を抑えることができます。

それでも、IIJmioと比較すると、+41,328円となります。

本体下取りキャンペーンとか、いくつかの割引を併用すれば、もう少し差額が縮まるかもしれません。

パケット通信を5GBに増やした場合

(スーパーカケホ+5GB)
2年間合計: 223,200

IIJmioと比較すると、+62,064円となります。ぐっと支払額が増えてしまいますね。

SoftBank (スマ放題+2GB)

auが出した制限付きかけ放題プランを秒殺で真似したSoftBankですが、auと違ってパケット通信最小容量プランの2GBとスマ放題ライトは組み合わせることができないので、通常のスマ放題を選択することになります。つまり「ライト」プランでは、月額料金を安く抑えることはできない仕組みになっています。

月額: 6,500円 (税込み7,020円)
機種代金: 1,728/月 (割引済みの金額)
2年間合計: 209,952円

IIJmioと比較すると、+48816円となります。

パケット通信量が2GBしかないとはいえ、auの制限付きかけ放題+3GBと大きな差は無いという金額は、なかなか頑張っているんじゃないでしょうか。でも、パケット通信が月間2GBじゃ足りないよな〜と思うので、一つ上の5GBにしてみます。

スマ放題ライト+5GB

今度は通話固定料金が安くなる制限付きかけ放題、スマ放題ライトを選択できます。機種代金などは変わらないので、通信費部分を変更して計算してみます。
2年間合計: 222,912円

IIJmioと比較すると、+61,776円となります。だいぶ割高になってしまいますね。

docomo (かけ放題+2GB)

docomoは制限付きのかけ放題プランはないので、プランの選択についてはシンプルですね。

【追記 2015.9.17】
docomo もかけ放題ライトを他社と全く同じ金額で出してきました。2GBのパケット通信とは組み合わせることができないという部分もSoftBankと同じです。相変わらず完全に横並びで呆れますな〜。

月額: 6,500円 (税込み7,020円)
機種代金: 2,160/月 (割引済みの金額)
2年間合計: 220,320円

IIJmioと比較すると、+59,184円になります。

やはりパケット通信が月間2GBじゃ足りないよな〜と思うので、一つ上の5GBのパケット通信で計算します。

(かけ放題+5GB)
2年間合計: 259,200円

IIJmioと比較すると、+98,064円!高いなぁ。これは無いわ〜。

結論

機種代金の値引きがないとは言っても、2年間使った場合の出費をトータルで考えると、MVNOの格安SIMを利用した方が安くなりますね。そういうわけで、iPhone 6s Plus 64GB シルバーを、Apple Storeで予約注文しました。とりあえず、2年間はSIMフリー版+IIJmioで行こうと思います。

家庭向けのネット回線との併用で割引するサービスもありますが、その場合は光回線の料金も含めて考えないと行けないので、ここでは無視しています。元々そういう家庭向け通信サービスを契約している場合、携帯電話料金からの割引が適用されるキャリアを選択するのが良いのではないでしょうか。

上で計算した料金に、いくつかのキャンペーンや割引サービスを上手く併用すれば、auの料金はIIJmioと大差ない金額になりそうです。そういった条件を揃えることができるユーザーさんは、auで契約すると良いだろうと思います。通信回線の品質は、やはりキャリアの方が圧倒的に安定・安心です。

2015年時点では、大手通信キャリアの安心感を優先したい場合、auが最も魅力的だと思われます。

既にMVNOに移行済みの場合は、SIMフリー版を購入してそのまま格安SIMを使い続けるのが良さそうです。

MVNOが提供する格安SIMは、通信回線が混雑する時間帯に遅くなるなどいくつか問題があるので、その辺を割り切って使っていく必要があります。やはりキャリアの方が良いなと考え直したときは、SIMフリー版を売却してauに移行するというのも選択肢としては有りではないでしょうか。SIMフリー版iPhoneは、買取価格がキャリア版より有利ですし。
https://iphone-lab.net/smartbaton-buyer-shop-osaka-431112/

僕の場合はこのまま2年はSIMフリー版+MVNOで運営するつもりですが、iPhone 7s への買い換えを検討するときには、auへのMNP転入を考えてみても良いかなぁと思います。

現状の日本では、VoIPでの通話は緊急電話(110番とか119番とか)に発信できませんので、MVNOを利用する場合も音声通話機能付きを選択することになりますが、この規制が緩和されたら格安SIMはさらに安く運営できるようになって魅力が増すと思うんですけどね。

SIMロック解除の義務化がきっかけで、ここしばらく横並びで競争が全くなかったキャリア間で、またユーザー獲得競争が始まって面白くなることに期待してます。2年後はMVNOがもっと普及しているのか、大手通信キャリアが魅力的な選択肢になっているのか、楽しみにしながら様子を見ていきたいと思います。