AirPods Pro をパーソナライズして空間オーディオの立体感を最適化
空間オーディオの立体的な音楽は、イヤホンやヘッドホンで上質なスピーカーから出る音を聞いているみたいな楽しさがあります。
耳の形状に合わせて個人に最適化すると、立体感が広くなって、それまでの空間オーディオよりも広い部屋にいるような雰囲気になります。
最適化する方法は前面カメラで耳を撮影するだけなので簡単です。
立体感の補正について
スピーカーから出た音が自分の耳に届くまでには、壁や床に反響したり自分の体にぶつかって反響したり、様々な「ズレ」が生じます。
この音のズレや反響を擬似的に作り出すと、過去の経験から脳が立体感を作り出します。
大多数の人が立体感を感じられる音は蒸気の方法で作れますが、耳の形状や体形は個人差があるので、個人に最適化するとさらにリアルな立体感を感じられるようになります。
元々AirPodsシリーズには、ジャイロセンサーを使った最適化機能がありました。ダイナミック・ヘッドトラッキングという機能です。
でも、SONYの耳の形状を認識した補正+360 Reality Audio と比較すると、部屋が少し狭いような印象でした。
iOS 16 以降 + Face ID 搭載機種では、顔認証と同じ原理で、赤外線を使って深度情報を認識することで耳の形状を正確に認識して、正確に空間オーディオの立体感を個人最適化できるようになりました。
SONYの耳の形状認識は、耳を写真撮影してAIで解析するという方法でしたが、顔認証と同じ方法で耳の形を認識する方法は、より精度が高いのではないかと期待できます。
パーソナライズに対応したイヤホン・ヘッドホン
- AirPods Pro 第1世代・第2世代
- AirPods Max
- AirPods 第3世代
- Beats Fit Pro
パーソナライズした空間オーディオを再生できる機種
- iOS 16 以降を搭載した iPhone
- iPadOS 16.1 以降を搭載した iPad
- watchOS 9 以降を搭載した Apple Watch
- tvOS 16 以降を搭載した Apple TV
- Apple シリコン(M1, M2) + macOS Ventura を搭載した Mac
パーソナライズされた空間オーディオを設定する方法
- iPhone に空間オーディオ対応デバイスを接続する
- 設定アプリを起動
- 自分のアカウントの下に表示される[空間オーディオ対応デバイス]
- 「パーソナライズされた空間オーディオ」
- 「空間オーディオをパーソナライズ…」を選択
Face ID の顔認証を設定するときと同じ感じで、円の中に顔が入るようにiPhoneを持って、ゆっくり回すという設定をします。
左右の耳でこの設定をしますが、画面に表示される指示に従うだけです。
たいていは1〜2分で設定が完了すると思います。
パーソナライズした空間オーディオを聴いてみる
立体感自体は元々優秀だったので、大きな違いは感じないのですが、空間の広がり感が変わります。
Apple Musicの空間オーディオは、SONYの 360 Reality Audio と比較すると少し部屋が狭い印象でした。
耳の形状を認識したパーソナライズを行うと、ぐぐっと部屋が広くなったような印象になります。
元々のApple Musicの立体感はそのまま、360 Reality Audio と同等の広さになった感じです。
音楽を再生すると、「あれ?スピーカーから音がで出る?」と錯覚する感じがより強くなったと思いました。
未来への布石?
Apple Musicの空間オーディオでは、Dolby Atmos の技術を使っています。SONY 360 Reality Audio の空間オーディオはまだ未対応です。
その理由に、360 Reality Audio では耳の形状を認識しての個人最適化が必要で、この作業をユーザーにさせるのはスマートではないとAppleが考えていたからなのかな〜と個人的に推測していました。
Appleも耳の形状を認識してのパーソナライズを導入したというのは、360 Reality Audio の楽曲をApple Musicで提供するための布石なのかな?と期待してしまいます。
Amazon Music Unlimitedでは、YOASOBIの曲が 360 Reality Audio の空間オーディオで提供されているんですよね。
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