Appleが「Applebot」というウェブクローラーの存在を認めたけど、検索エンジンになるつもりではなさそう
Apple が、Siri や Spotlight の検索候補の表示に使うため、ウェブを巡回するクローラーボット「Applebot」が存在することをサポートページに記載しているそうです。
Appleがサポートページを更新し、ウェブクローラー「Applebot」が、音声制御アシスタント「Siri」や「Spotlight」検索候補などの製品に使われていることを明らかにした。
ウェブクローラーと言えば、Google など検索エンジンが検索結果に表示するページを探すためにウェブを巡回していることが有名です。
この Applebot を使うことで、Apple が独自の検索エンジンを作成するのかというと、Yes とも No とも言えるでしょうね。
たぶん、Google や Yahoo! の様に、一般ユーザーが利用するような形でのウェブ検索サービスを立ち上げるという事は無いだろうと思います。
ただ、ウェブの利用がパソコンではなくスマートフォンからが主流になっていますし、今後その傾向はもっと強くなっていきますので、ユーザーの検索エンジンの使い方自体に大きな変化が起きていくと思います。
パソコンを使っていた世代の人たちは、何かを検索しようとした場合にはまずGoogleやYahoo!のページを開いて、という作業をすると思いますが、スマートフォンネイティブの世代はそんなことをしないでしょう。
iPhone なら、画面を下にシュッとスワイプすると Spotlight の検索窓が表示されますので、そこにキーワードを入力していけばウェブの検索も可能です。何か情報を探したいと思ったとき、検索サービスなどを全く意識しないでiPhoneに質問しちゃえば答えが見つかるわけです。
もっと簡単に、Siri に質問をしてもいいですよね。自動でウェブの検索もしてくれます。仕事中に職場で音声入力を使うのはアレかもしれませんが…
そんな感じで、今後は検索エンジンのサイトを通さないで、iPhoneから直接とか、アプリ内から直接検索するという使い方が中心になっていくと思います。ユーザーは検索エンジンがどれかなんて全く意識しないで。
そういう時代になったとき、Applebotの存在によって今Googleが提供しているようなサービスなどをAppleが自分で用意できるようになり、それが使われることによってGoogleが把握しているユーザーの情報をApple自身が手に入れることができるようになります。
なんなわけで、AppleにとってはApplebotはとても重要な役割を持っているはずですが、Apple自身が検索エンジンサービスを展開する可能性はないかな、と思います。
たぶん、Siri の強化などに使う情報を収集しているのではないでしょうか。