iPhoneの音質を向上する音楽アプリはこれだ!

2012/05/09

iPhone でAACやMP3の音楽を聴くとき、少しでもいい音で聴きたいとこだわりを持っている人が使うアプリはこれだ!というものを紹介します。

どのアプリを使っても音質は向上しますので、操作方法などで自分と相性がいいものを選べばOKかなと思います。

【追記2021.06.08】Apple MusicとAmazon Music Unlimitedが空間オーディオ(立体音響)ロスレス・ハイレゾに対応したので、究極の高音質音楽アプリになりました。これらストリーミングサービス+DAC+ピヤホン2を使うのがベストだと思います。

根本的にはLightning接続かUSBのDACを購入することをお勧めします。下記のアプリの効果もさらに向上しますよ!

高音質化アプリ決定版は NePLAYER

ハイレゾ対応 音楽プレイヤー[NePLAYER Lite] 1.3.1(無料)
カテゴリ: ミュージック, エンターテインメント
販売元: radius co., ltd. – radius co., ltd.(サイズ: 59 MB)
App Store

 

ハイレゾ再生対応 音楽プレイヤーアプリ[NePLAYER] 2.3.1(¥1,840)
カテゴリ: ミュージック, エンターテインメント
販売元: radius co., ltd. – radius co., ltd.(サイズ: 59.1 MB)
App Store

radius社の NePLAYER は、ハイレゾ音源を再生するための音楽プレイヤーアプリですが、最大の特徴は圧縮音源をアップコンバートする機能を搭載していることです。AACとかMP3で圧縮した音源をiPhoneに入れて聴きたい場合、現在はこのアプリ一択でしょう。

ハイレゾ音源の楽曲を持っていれば、そのまま高音質な再生が可能です。Lightning接続のDACなどがあればその性能に合わせた出力ができます。iPhoneのストレージ容量に余裕があって、音質にとことんこだわりたい場合にも満足できる音楽プレーヤーです。

普通のiPhoneユーザーなら、Lite版を購入してApp内課金で24bit/48khzの出力だけ購入すれば良いのではないかと思います。

NePLAYERの特徴は、圧縮音源をハイレゾ相当にアップコンバートする機能があることです。アップコンバートと言っても、SONYのDSEE HXなどの様に圧縮によって失われた部分を補完するわけではないはずなのですが、NePLAYERのアップコンバート機能を使うとハイレゾっぽい空気感のある音になります。音が消える間際の残響音が綺麗なんですよ。

しかも、Spotifyにも対応しているので、ストリーミング再生にもこのアップコンバート機能を使うことができます。2020年6月現在、ストリーミング音源のアップコンバートが可能なのはNePLAYERのみです。アップコンバートをしつつ、イコライザーもかなり細かく設定できます。
【2022/02/26追記】Spotify側の変更により、アップコンバートはできなくなりました。

Apple Music の再生にも対応していますが、アップコンバートの効果を感じられないので、たぶん再生できるというだけではないかと思います。

ストリーミングを高音質に聴ける NePLAYER は、今の時代に最もお勧めできる音楽プレイヤーアプリです。

Spotify とかストリーミングを使いまくったら通信量が気になる…という場合はこちらをどうぞ。

お薦めアプリの特徴

残念ながら、以下のアプリは公開を終了しています。

現状では、Apple MusicかAmazon Music Unlimitedで、ハイレゾのストリーミングを使うのが手軽な解決策ではないかと思います。

UBiO

UBiO 3.1.0(¥610)(掲載時)
カテゴリ: ミュージック, ユーティリティ
販売元: SoundScience co.,Ltd – SOUND SCIENCE CORPORATION(サイズ: 30.6 MB)

App Store
ubio-ss

シンプルで、操作も音の変化もわかりやすい。メリハリが出て好印象な音質。

【ここが良い】

  • 奥行きを感じる音になって、臨場感がでる。
  • 低音とボーカル域が豊かになる。
  • 指でポイントを動かすだけという、簡単でシンプルでわかりやすい操作なのに、音質の変化が体感しやすい。
  • 市販のヘッドホンに最適化したプリセットが用意されているなど、使い勝手の良さは断トツ。

【ここがイマイチ】

  • 欠点はないと思う。文句なくお薦め。ただ、もっと細かく調整したいという人には、マニュアルで調整できる部分の少なさが不満になるかも。
  • 基本となるアプリはヘッドホン・イヤホン向けのアルゴリズムで、スピーカー向けやカーオーディオ向けが別アプリになっている。ま、個人的には全部買いそろえる価値が十分あって、全部買ってもお買い得感は高いと思うので、欠点とは思わないかな。

何も考えずに、簡単に標準のミュージックアプリよりもいい音で音楽を楽しみたい場合、このアプリを選択しておけば間違い無いでしょう。個人的に、このアプリを使い始めてからハイレゾ音源熱がちょっと下がったというか、外出時に音楽を聴きたい時にはハイレゾにこだわる必要は無いかなぁと思えるようになりました。そう、「このアプリ+それなりにいいヘッドホン」で十分。

市販されているヘッドホンごとに音の特性が違っているものですが、それに最適化した設定がプリセットとして多数搭載されているのはありがたい機能ですね。お気に入りのヘッドホンを愛用しているなら、それ用のプリセットを選択すると最高に臨場感のある音で音楽を楽しめます。同等の機能は Sony Xperia Z4 でも搭載されましたが、羨ましい機能だなぁと思ってもこのアプリがあれば本体を買い換えなくても良いわけです。

【詳細記事】
https://iphone-lab.net/ubio-ver2-0-new-algorithm-377222/

RADSONE

RADSONE(ラドソン) – プロフェッショナルパフォーマンスの音楽プレーヤー、Long Term Support版
カテゴリ: ミュージック, エンターテインメント
価格: ¥600 (掲載時)
販売元: RADSONE Inc.

 
radsone-hifi.PNG

元の音源に近い音質復元を目指すアルゴリズムに加えて、空間的な広がり感を持たせるアプリ。

【ここが良い】

  • 録音現場にいるかのような臨場感を感じる空間的広がりがある。
  • 低音とボーカル域が豊かになる。
  • 立体的な音が楽しい。
  • プリセットだけでも十分効果を感じられるが、自分の好みに合わせて調整できる自由度が高い。

【ここがイマイチ】

  • 最新版はこれといった欠点はないかなぁ。
  • それなりに投資しても、バランスド・アーマチュア・ドライバのイヤホンでは効果がやや感じにくく(ソニーのXBAシリーズを除く)、大型のドライバを搭載したヘッドホンを使った方がより効果を感じられる傾向がある。

このアプリを初めて使った時、「うぉぉおっっっ!すげぇぇぇぇっ!!」と思いました。ソフトウエアで処理するだけで、こんなにも音質が変化するものなのだとは驚きでした。

アプリを作っている人たち自身が音響機器のマニアなのだろうなぁと感じさせられるデザインとか、各種設定項目やその操作方法に特徴があります。マニュアル操作でとことん自分の気にいる音質にチューニングしたい人にはこのアプリですね。

【詳細記事】
https://iphone-lab.net/radsone-hifi-music-player-314510/

SonicMax

SonicMax Pro
カテゴリ: ミュージック
価格: ¥360 (掲載時)
販売元: Thirsty Boy

 
bbe-sonic-max

イコライザーのような単純なブーストとは違う、力強い音になるアプリ。

【ここが良い】

  • どんなイヤホン/ヘッドホンでもはっきりと感じる低音の力強さ。
  • 音に立体感とメリハリが出る。
  • Pro版は6つのダイアルを駆使して自分の好みの音にとことんこだわれる。
  • プレイヤーとしての使い勝手も良好。

【ここがイマイチ】

  • 低音の豊かに比べると中音域が薄く、ボーカルがちょっと遠くにいるような感じになる。

たぶん、どんなヘッドホンでも音質の変化が一番わかりやすいアプリ。わざわざ市販のアプリを購入してまで音質にこだわるなら違いを体感したいと思うわけですが、このアプリなら間違い無く標準アプリとは違うということを感じられることでしょう。

【詳細記事】
https://iphone-lab.net/bbe-sonicmax-195435/

FANTABIT

https://iphone-lab.net/音楽マニアなら迷わずこれだ!高音質化アプリ-fantabit-196109/

音源の圧縮時に失われたニュアンス的な部分を、独自のアルゴリズムで復元してくれるアプリ。

【ここが良い】

  • AACやMP3の音楽が、CDを上等なオーディオで聴いているかのような落ち着いた音質にしてくれる。
  • 元の音源を忠実に復元しようとしてくれるアルゴリズムなので、誇張される音などがなくて心地良い。
  • 標準のミュージックライブラリーを読み込んでくれるので、プレイヤーとしての使い勝手が良い。

【ここがイマイチ】

  • ロスレス圧縮はもちろん、AAC/MP3 320Kbps など高音質な音源には効果が無い。
  • ある程度ヘッドホンに投資しないと効果を感じにくい。

いいアプリだったんですが、残念ながら開発が終了しています。現在は App Store に登録されていません。

どれを選ぶか?

好みの問題なので… と言ってしまうと身もふたもないので、どんな感じの人にどのアプリがお薦めか選んでみます。

【あれこれと試すのは面倒だから、さくっとお薦めを教えろや!って人】

UBiO

理由:
市販の様々なヘッドホン/イヤホンに最適化したプロファイルが用意されているなど、面倒な設定をしなくても手軽にいい音を楽しめる。臨場感が出るので、ハイレゾ音源じゃなくて圧縮音源でも十分楽しめるなぁって思わせてくれます。これだけパワフルな音質改善があって、ワンコインで購入できるってのはすごい。ハイレゾ音源の曲を持っている人は、その音源から直接「Mastered for iTunes」でAACに変換して、UBiOで聴いてみてほしいですね。「iPhoneってやればできる子!」と驚きますよ、きっと。

【音は良い方が嬉しいけど、お金はあんまり使いたくない人】

SonicMax

理由:
低音域の力強さや、音の空間的広がり感がとてもわかりやすく設定されている。効果がわかんないという人はまずいないだろうというくらいわかりやすい。アプリの価格も安いし、iPhoneに標準添付のイヤホンなどでもはっきりと効果を感じることができる。低音の厚みは素晴らしいので、ズンドコ迫力のある音が好きな人には特にお勧め。

【既に高音質なヘッドホンを持っていて、臨場感のある音が好きな人】

RADSONE

理由:
圧縮音源で失われた原音の雰囲気を回復しようというアルゴリズムのコンセプトはFANTABITと同様ですが、音の性格は全然違うアプリ。奥行き感が出て広がった感じになるので、個人的には一番好みに合う。

おわりに

個人的にはこの4本ともiPhoneに入れてあって、聴きたいアルバムやそのときに使っているヘッドホン/イヤホンの性格によって使い分けてます。それでも高性能な外部モバイルアンプなどを購入するよりはずっと少ない投資で高音質化できますし、持ち歩く物も少なくて済むのでアプリでOKというのは嬉しいですね。

どれか一本だけ選ぶとすれば、UBiOですね。音質改善効果が抜群で、おそらく背景で動いている技術はとんでもなく高い物が使われいるのに、それをユーザーには全く感じさせない簡単な操作を実現しているというのがとてもiPhoneアプリらしいと思います。

ヘッドホン/イヤホンを変えるのも大切

ソフト側で音質を改善したり、Apple ロスレス圧縮など高音質なコーデックで音楽データを用意しても、肝心な音を出す部分にその音質を鳴らしきる性能がなければどうにもなりません。Apple EarPods はわりとよく出来ていて、音楽を楽しめるイヤホンではありますが、もうちょっと高性能なものに変更するとガラッと印象が変わります。

ヘッドホンやイヤホンの“高音質”というのは多分に感覚的なものなので、個人的な好みの影響が強くて、こだわりの強い人達の間では宗教戦争のような状態になりがちですが、比較的多くの人に薦められる低価格帯イヤホンを試してみると人生が変わるかもしれません。

付属品からの最初のステップアップとして、5,000円前後で購入できるおすすめイヤホンの特集もありますので、こちらもぜひご覧ください。
https://iphone-lab.net/low-price-hifi-headphones-402505/

その他の関連記事

車で高音質に音楽を聴けるFMトランスミッター
https://iphone-lab.net/bluetooth-fm-tranmitter-jf-btfmaxk-370993/

自宅のステレオで高音質に聴けるBluetoothオーディオレシーバー
https://iphone-lab.net/bluetooth-audio-receiver-lbt-avwar700-401917/

背景で動いている音楽アプリの簡単な止め方
https://iphone-lab.net/stop-background-music-apps-387428/